インバータを使用した省エネ対策

インバータ(Inverter)

インバータ(Inverter)とは・・・?

インバータとは、直流電力から交流電力を電気的に生成する(逆変換する)電源回路、またはその回路を持つ電力変換装置のことです。特長は、負荷にあわせてモーターの回転速度を無段階に変えられること。
この特長を活かし、非常に効率良く負荷にあったエネルギー使用(省エネ)することができます。

 

インバータで省エネ!

インバータは、クーラー・照明器具・モーター・ポンプ・印刷機など、すべての機械の省エネに使用されています。
インバータを機械部品と使用しておられるユーザーが多数おられます。
従来から使用している機器にも、インバータを古いポンプやモータに取り付け、効果を検証することをお勧めいたします。
是非この機会に効果を検証することをお勧めいたします。

 

既存設備の改修

モーターの各極数と回転数
極数 回転数
2P 3600 [r/min]
4P 1800 [r/min]
6P 1200 [r/min]

容量・形式が変わっても回転数は、変わらない。
一般的なモーター容量[kw]
0.2 0.4 0.75 1.5 2.2 3.7 5.5 7.5 11.0 15.0 18.5 22.0
負荷に合った最適なモーターは、存在しない。

 

省エネの原理

省エネの原理

 

a.) 風量・流量 Q : 回転数 に比例する。
b.) 揚程・圧力 H :(回転数)2 に比例する。
c.) 軸動力・消費電力 P :(回転数) 3 に比例する。

 


【解 説】
a.) 回転数を 10% (90%使用)に下げると、
b.) 能力は、約20% (81%使用)下がり、
c.) 消費電力は、 約30% (73%使用)下がる。

ポンプやファンモーターの調整を、バルブやダンパーなどを使用せず、インバータで調整をすることにより、
消費電力を有効に削減でき、手動調整から自動調整や、削減電力量の把握も可能になります。

 
インバータによる省エネ対策

 

ノイズ対策

インバータは、制御の動作原理上ノイズが発生し、他の機器へ影響を与える場合があります。
ノイズは、伝導・誘導・輻射に分けられ、影響の状況に応じた対策が必要です。
ノイズによる影響を軽減させるため、AC・DCリアクトルやノイズフィルタの接続、 配線の金属管中布設によるシールド、制御線のシールドケーブルへの変更等を行う必要があります。

伝導ノイズ インバータ内で発生したノイズが、配線等の導体を伝わって周辺機器へ影響を与える場合です。
誘導ノイズ ノイズ電流が流れているインバータの入力側と出力側の配線に周辺機器の配線、信号線を近づけると、電磁誘導や静電誘導によってノイズが誘導される場合です。
輻射ノイズ インバータ内で発生したノイズが、入力側や出力側の配線がアンテナとなって空中に放射され周辺機器に影響を与える場合です。

 

消費電力機器 電力モニター

電力モニター

まず、既設機器の現状消費電力を把握することが、一番大切です。
そのための機器が、電力モニター 【デマンド監視装置 eモニター】です。

  1. 現状把握:各々機器の消費を把握する。
  2. 削減検討:償却年月が明らかになり、設備投資をしやすくなる。
  3. 対策工事:出来るだけ、メンテナンスがし易い方法を検討する。
  4. 効果検証:計画通り削減できているか検証する。
           (出来ない場合は、原因を究明する)

上記①②③④を継続して行う事で、ランニングコストの削減だけでなく、機器の消耗具合(メンテナンス)・機器更新などの時期が適格に把握できることになります。
高機能な機器を使用することにより、離れた事業所などからの監視が可能になり、データを社員全員で確認したり、遠隔操作なども可能となります。